・VUCAとは?VUCA時代って?
・VUCA時代を象徴する出来事や具体例
・VUCA時代を生き抜く【企業の在り方】
・VUCA時代を生き抜く【個人の在り方】
・VUCA時代を生き抜く【企業の人材育成】
・VUCA時代に対応する【フレームワーク】
“VUCA時代”
この言葉について説明できる方はどれくらいいるでしょうか。
人生100年時代・・・Society5.0・・・
これからの時代の個人のキャリアとしても、また組織を持つ経営者、管理職の目線でも、この「VUCA時代」の意味を理解することは非常に重要です。本日はそんなVUCA時代において考えるべきポイントを【経営者目線】【個人のキャリア形成をする目線】で解説していきます!
これからキャリア形成をより良いものにしたい。
と思う方は是非最後までご覧ください!
目次
VUCA(ブーカ)とは?
まずはVUCAとは何か簡単に説明します。
全体を理解する前に言葉の定義を明確にすることは非常に重要です。次章の「VUCA時代」と併せてご確認ください!
VUCAとは
「Volatility(変動性)」
「Uncertainty(不確実性)」
「Complexity(複雑性)」
「Ambiguity(曖昧性)」
これらの頭文字をとってできた造語です。
歴史としては、冷戦後より戦略が複雑化した状態を示す軍事用語として使われたのが最初で、2010年ごろから「VUCAワールド」「VUCA時代」のようにビジネスでも用いられるようになりました。
VUCA時代とは?
前章「VUCAとは?」で解説した単語の通り、VUCA時代とは「予測困難で非常に曖昧な状況に直面している」という時代背景を表す言葉として使われており、その時代背景を認識・把握、浸透させるためにも「VUCA時代」と呼ばれる言葉が頻繁に使われるようになりました。
各国の要人を集めて行われる世界経済フォーラムの年次総会(通称ダボス会議)でもVUCAという言葉は頻繁に用いられています。
参考:
USAHEC Ask Us a Question|U.S.Army Heritage & Education Center
Outlook on the Global Agenda 2015|世界経済フォーラム
このVUCA時代の意味を知っているか、知らないかで
- 企業としてどのようなあり方をするべきか
- 企業として従業員をどのように指導するのか
- リーダーとしてどのように社員を牽引するのか
- 個人としてVUCA時代を生き抜くには何が必要か
会社の経営層や管理職の方は①~④全てを。まだまだ20代でキャリアがこれからという人は最低でも④を把握していなければ、このVUCA時代はしっかりと自律したキャリアを築けなくなってしまいます。
VUCA時代という言葉が頻発しているのはこのように、会社経営に関わる事であったり、個人(社員)のキャリアが大きく左右される社会問題だからなのです。
VUCA時代を象徴する出来事
VUCAとは、VUCA時代について理解できたところで、実際に世界・日本でどのような出来事があったのか、VUCA時代を象徴する出来事についてVUCAを構成する四つの言葉ごとに解説していきます。
Volatility(変動性/技術進化)
Volatility(変動性)とは「変化が激しく、予測不可能な時代背景」ということです。
近年ではIT化などが進み、新サービス、商品が次々に生まれています。そのため市場ニーズの多様化や、変化の速さが変わってきており、そこに対応していく必要性があるという事です。
インターネットの登場は大きく世の中を変えました。そして、新しい革新的なサービスが次々と現れています。2007年に発売されたiPhone。翌年にはAndroid搭載のスマートフォンが発表。そして15年たった今や、スマートフォンは私たちの暮らし不可欠ものとなっています。
LINEやInstagramなどのSNSも、非常に変化が激しい領域です。代表されるもの以外でもポッドキャストや、2021年大流行したクラブハウスなど続々とサービスが出てきています。これらのインターネットの進化は、企業の在り方(セールス/マーケティング手法)も大きく変えました。
Web広告と呼ばれるリスティング広告やバナー広告は、従来主流であったテレビや新聞、雑誌、ラジオなどのマス広告を上回り、インターネットの出現が広告業界およびそれに関連する業界にも大きな影響を与えているのです。
Uncertainty(不確実性)
Uncertainty(不確実性)は「これまでのやり方で確実にうまくいくとは限らない…どのような変化が起きるのか分からない」という事です。Volatility(変動性)からも派生しますが変化が激しいからこそ見通しが立ちにくかったり環境問題、今でいえばコロナウイルスの感染拡大など。非常に不安定な状況だと言えます。
Complexity(複雑なビジネス構造)
Complexity(複雑性)とは「様々な要素・要因などが複雑化されており解決策を導き出すことが難しい状態」のことです。
他の国や組織では解決できた手法でも、別の国や組織では解決までに至らなかった。など問題の根本解決には様々な要因が複雑に構成されているということです。
「Fintech」と呼ばれる金融テクノロジーの新分野においても、世界では革新的、発展してきていても日本では関連する法律の規制が多く、発展が遅れている領域の一つです。
外資企業が大きなマーケットとして日本への参入を検討してもこのように発展が遅れたり、撤退する事例は多々存在します。仮想通過などのブロックチェーンや暗号資産を利用したサービスも、まだまだ日本国内では発展し来ていないのが現状です。
このような地域特有の規制や慣習、文化は日本だけでなく世界に言えることです。各国地域特有の文化や商習慣がを検討しながらビジネスを進めていく必要があり、グローバル化を求められるVUCA時代では複雑さを増しています。
Ambiguity(曖昧性)
Ambiguity(曖昧性)とは絶対的な解決方法ややり方が曖昧な状態の事です。ここまでの「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」が合わさる事で曖昧性な状態になると言われています。昔はマス系の広告がメインで流行を創り出す事も比較的容易ではありました。しかしIT化の進行、サービス多様化したり、SNSにより自らの発信機会も増えています。そんな環境下で顧客のニーズは大きくとらえると非常に曖昧な社会と言えます。
想定外の出来事が次々と起こる|新型コロナウイルス
経済や会社、ビジネス、個人のキャリアなど、ほぼすべてものに複雑さを増し、将来の予測が困難な状態にあります。
例えば、グローバルの流れに目を向けても、様々な国の政治の先行きが不透明であり、これまで当たり前だとされた方法が、ここにきて崩れていっているようなことも珍しくありません。さらに、新型コロナウイルスの流行や、地球温暖化に伴う気候変動や異常気象、台風や自身といった災害など、予測が困難な事象が次々と起こっています。
働き方においても、従来の日本の企業では当たり前だった終身雇用や年功序列といった制度もなくなりつつあり、人材の流動性も高まっています。
これらの事象が今後、世界や日本社会、個人にどう影響を及ぼしていくか、すべてを見通すことは難しいという事です。
業界の概念を覆すサービス登場
ビジネスにおいても、次々と画期的なサービスが生まれています。
一方で、これまで想定していなかった業界の企業と競合しなければいけなくなったり、売上低下の原因が全く予測できなかったりなどの事態が起こっています。
例えば、タクシー業界への「Uber」の参入です。Uberは、一般の人が運転手になって、一般の人がお客として利用するというビジネスモデルです。従来のタクシー会社とは違って、運転手や車などの固定費を持たないノーリスクの商売を可能としています。
その他にも、ホテル業界では「Airbnb」というサービスが参入しました。
従来のホテル会社は、ホテル建設から従業員の確保、日々稼働率を上げるように空室を埋める施策が一般的でした。
しかしAirbnbでは、一般の人と旅行者が繋がりをもち、会社としてリスクを下げて宿泊したら収益が入ってくるというビジネスモデルを作りました。
このように、これまで競合と思っていなかった企業やサービスの参入により「業界」という概念そものもがなくなりつつあります。「自分達はどの会社をベンチマークすればよいのか」そんな企業も生まれてくることでしょう。
VUCA時代の事例|ソフトバンク
ソフトバンクグループが注力している投資ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は、2020年に大きな損失を計上しています。
ソフトバンク本体が実施する各スタートアップへの投資も、一時数千億円の損失となりました。
ソフトバンクグループを一代で築いた孫正義氏が主導、成長していたビジョン・ファンドでも、大きな損失がでるほど変化し続けるVUCAの世界では、中長期的な視点で見た遠い将来ばかりか、数ヵ月~数年後といった近い将来でさえ予測することが困難になっているといえます。
VUCA時代に対する日本政府の動き
ではこのVUCA時代に対して、どのような動きをしているのか、日本政府の対応ををご紹介します。
経済産業省の提言
経済産業省は2019年3月に『人材競争力強化のための9つの提言(案)~日本企業の経営競争力強化に向けて~』を発表。
ここでは3つの「大原則」と6つの「具体的な方策」が提言されています。その中で、VUCAに対しては「大原則」の一つとしての位置付けです。
内容としては経営トップに対して、「率先して、VUCA時代におけるミッション・ビジョンの実現を目指し、組織や企業文化の変革を進める」ことを求めています。
VUCAの時代では、「世の中に変革を起こすリーダーが、保守的な減点主義や過度な完璧主義にこだわり、イノベーションの芽を摘んでいないか」を確認する必要があるという認識のようです。(参照:経済産業省『人材競争力強化のための9つの提言(案)~日本企業の経営競争力強化に向けて~』)
文部科学省「OECD Education 2030 プロジェクト」への参画
文部科学省は、OECDが主導する「OECD Education 2030 プロジェクト」に、2015年から参画しています。
同プロジェクトの概要報告『OECD Education 2030 プロジェクトについて』では、VUCA時代の教育の在り方が提言されています。
VUCAの世界では、「教育の在り方次第で、直面している課題を解決することができるのか、それとも解決できずに敗れることとなるのかが変わってくる」「教育カリキュラムも、おそらくまったく新しい方向に進化し続けなければならない」と考えられているようです(参照:文部科学省『OECD Education 2030 プロジェクトについて』)
VUCAの時代に目指すべき社会「Society 5.0」の提唱
「Society5.0」とは、「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」のことです。
「Society5.0」は、IoTのセンサとインターネット、AIを活用することで、自動車の自動運転やロボットによる倉庫内作業の支援、ドローンによる宅配など、必要なときに必要なサービスが提供される社会が実現するのです。内閣府のHPや資料を読み解くと、VUCAの時代に目指すべき社会の在り方として、「Society 5.0」を提唱していることがわかります。
(参照:内閣府『Society 5.0』『Society 5.0とは』)
VUCA時代を生き抜く【企業や組織の在り方】
VUCA時代の企業に求められる五つの要素
迅速さ/アジャイル
アジャイル(agile):「俊敏な、素早い」という意味
主に開発現場などで「アジャイル開発」「アジャイル経営」といった形で用いられます。ここから派生して、「時々の状況に応じて柔軟に対応方法を変える」という意味でも使われています。
VUCA時代において、自発的に将来予測することは重要です。しかしながら、時間をかけすぎていると変化に乗り遅れます。迅速かつ変化への対応という非常に高度な軌道修正できることも重要なのです。
DX/デジタルトランスフォーメーション
DX/デジタルトランスフォーメーションは、テクノロジーを活用してビジネスに変革をもたらすことです。
日本では、2018年経済産業省が「DXを推進するためのガイドライン=DX推進ガイドライン」を発表して注目が集まりました。データやデジタルテクノロジーの活用は、企業や組織の成長スピード、効率性に繋がります。
さらにVUCA時代では、テクノロジーを駆使し、プロセス・意思決定フェーズ・様々なプロセスそのものをダイナミックに変えていくことが必要とされています。
AIやIoTなどのテクノロジー活用によってスピードを上げる事は社会の変化に素早く対応することにつながりVUCA時代でのDXは、企業にとって必須かつ喫緊の取り組みテーマなのです。
変革/イノベーション
VUCA時代においては、商品・サービスのライフサイクル(流行の間隔)が短くなっています。
次々と新しいサービスやモノが登場し、変革/イノベーションや大きな軌道修正を起こせない企業や組織は衰退/取り残されてしまうことになります、画期的な商品・サービス開発への注力と共にそれに必要な情報収集なども非常に重要です。
変革/イノベーションには、成功体験に固執しないこと・新しい取組みへの柔軟なチャレンジにより試行錯誤を続ける必要があります。現状維持が最も恐ろしいものという事です。
多様性/ダイバーシティ
VUCA時代への適応に、ダイバーシティの考え方は必須です。
ダイバーシティとは、さまざまな人生背景/バックグラウンドを持つ人材活用の事です。しかしそれだけではなく、性別や国籍・文化など、それぞれが持つ能力を最大限発揮するための組織の在り方も指しています。
アメリカ発祥の言葉ではありますが、日本においては障がい者の雇用の場面などでも多く使われるようになっています。
リスクマネジメント
迅速さ/アジャイルも重要ですが、リスクマネジメントも忘れてはなりません。
企業・組織経営には労務や災害などリスクは非常に多いのです。
特に日本のリスクで最も高いものは自然災害とされています。(ドイツの保険会社アリアンツの調査)
記憶に新しい災害では、2016年に熊本県で起きた地震・2018年に大阪を中心に西日本に大きな被害をもたらした台風21号。2021年2月の福島県沖地震などです。
参照:2019年度アリアンツ・リスク・バロメーター : 日本では「自然災害」がトップ・リスクとなり「事業中断」を上回る|CNET Japan
VUCA時代を生き抜く【個人の在り方】
企業経営や組織に重要なことは理解が深まったでしょうか?
次に、VUCA時代を生き抜く「個人」として重要なことについてまとめました。仕事で生きることはもちろん、人生を生き抜くという意味でも重要です。一つずつ見ていきましょう。
テクノロジーの理解と情報収集力
社会、組織が様々なテクノロジーを日々研究し日々新しいものが出ています。
それらの情報を収集していく力と、そのテクノロジーについて理解ができていなければ本末転倒です。自身が働く会社の業界や自分のキャリアにどう影響するかポイントを押さえ、 先手先手で情報を集め対策できるように考えておきましょう。
自らの頭で考える力
「AIに仕事が奪われる」
聞いたことがある人も多いはずです。
オックスフォード大学の調査結果では、10~20年後には約半分の職業がAIやロボットに代替されると推計されています。
しかし悲観する必要はありません。AIは万能ではなく、データがない課題解決の仕事や、定量化できない/しにくい人間の感性や経験に基づく創造的なアイデアを生み出す仕事については不得意と言われています。
私たちは人間でしか成しえない「自分で考える力」を高めておくことは、自分にしかできない仕事ができる事に繋がります。
※「考える」については【コチラ】の記事参照
ポータブルスキル
VUCA時代には「転職力」を磨く必要もあるのです。
転職力では「ポータブルスキル」が重要です。
「ポータブルスキル」とは、持ち運び可能なという意味で、一つの業種職種、時代背景に囚われることのない、汎用性の高いスキルのことです。どの仕事でも重要な「社会人基礎力」や「人間性」などが当てはまります。
ポータブルスキルが高い人材は、どの会社/職場でも活躍でき、必要とされる「市場価値の高い人材」です。
レジリエンス
ポータブルスキルの一つでもある「レジリエンス」はかなり重要です。
直訳は「復元力」や「回復力」などと言われていますが「困難な状況の中にあっても柔軟に粘り強く考え、うまく適応して乗り切る力」と定義されます。これは戦後、深いトラウマを負った人達を追跡調査して判明した力(要素)です。
2013年のダボス会議では「レジリエンスが高い国ほど、国際競争力も高い」という調査結果も発表されていて、多くの企業ではレジリエンスに関して調べる人も増え、レジリエンスの研修を行うケースも増えています。
ビジネスにおいて困難に見舞われた場合を仮定し、どのように対処すべきかなどまさしくポータブルスキルとして、何をやるにしても重要であると覚えておきましょう!
出典:World Economic Forum Annual Meeting 2013 Resilient Dynamism|世界経済フォーラム
VUCA時代で変わる【人材育成の在り方】
VUCA時代を企業も個人も生き抜くには、社員教育・人材育成そのものについて考える必要もありますので、VUCA時代で“人材育成”に重要な事を具体的に解説していきます。
「体験型」の重要性
VUCA時代で“人材育成”に重要な事一つ目は”体験”です。
これまでの研修・教育は、座学形式での一方的なインプットが主流でした。しかし、変化が激しく、正解のないVUCA時代では、「インプットだけでなくアウトプット」が必要です。
単なる講義・実務研修だけでなく「考え、行動する」体験型を組み込むと良いでしょう。体験型研修は、柔軟性/思考力が必要で、インプットしながらもどのようにアウトプットしなければいけないのか考える”自発・自律的に考え行動できる人材育成”に繋がります。
自発的な学びを支援する
VUCA時代で“人材育成”に重要な事、二つ目は、常に新しいことを学ぶ姿勢です。
これまでも、会社側から提供する社員教育/成長支援を多くの企業が行っていましたが、これから自発的な学びを支援/促進する事が非常に重要です。
例として、「研修/資格受講料補助」や「留学や大学院進学のための、休職制度新設」「図書購入代金の補助」などが挙げられます。
このような支援を行い、会社側から提供するだけでなく「社員自らの動き出し」を提供することで長期的な教育と就労サイクルを繰り返す「リカレント教育」が実現します。また、ただ制度を創るだけではなく、制度を使いたくなる|使わなければいけないんだ。という社員の内発的動機づけに関しては会社側の育成として提供していく必要があるでしょう。
(参考:『リカレント教育とはいつどんなことを学ぶもの?企業が導入するメリットと取り組み事例』)
リーダーの育成に注力する
VUCA時代で“人材育成”に重要な事、最後はリーダー育成です。
多くの企業がすでに力を入れていたり、頭を抱える問題かもしれませんが、これからはさらに加速します。
VUCA時代において、市場/顧客ニーズの変化は非常に早くなっています。素早く気付き、迅速に決断・対応することが必要で組織にはそんなリーダーを育成する必要があります。
現場の声を吸い上げ、定期的に情報のインプットができ、情報整理ができる、なおかつ経営陣と情報連携するリーダーが必要となります。
下記を参考に社内育成でリーダーシップやマネジメントの習得、また外部研修プログラムを検討するとよいでしょう。
ビジョンを明確に設定するー会社や自分のビジョンを語ることができ、メンバーへの動機づけができる
最新かつ正確な情報を自ら積極的にインプットできる
偏った情報収集ではなく複数の情報源を持ち、広い視野で考える事ができる
変化に乗り遅れない決断力と判断力
正解が分からない中で集中し、正解を創り出すことができる
VUCA時代に対応する【フレームワークや考え方】
仕事のパフォーマンス向上のフレームワークとしてPDCAが浸透していますが、VUCA時代への対応手法として「OODA(ウーダ)ループ」「VUCAプライム」というフレームワークが注目されていますので紹介します。
OODA(ウーダ)ループについて
OODAとは、
Observe:観察する
Orient:状況を理解する
Decide:決める
Act:動く
の頭文字をとった言葉です。VUCA同様に、OODAループも軍事用語として発生したものです。
- Observe:観察する
:市場や顧客など外部環境をよく観察し、「生データ」を収集する。 - Orient:状況を理解する
:集めた生データを基に、今何が起きているのかを把握・理解する。 - Decide:決める
:理解した状況に対して、具体的な方針やアクションプランを決定する。 - Act:動く:プランを基に、実行に移す。
この流れでパフォーマンス向上・業務改善していくと良いとされています。
OODAループが注目される理由
PDCAは最初に計画からスタートしますが、OODAループは「観察と状況判断」から始まります。そしてこのポイントが最も重要視されています。予測しにくい複雑なVUCA時代には、計画通りに行く事は少なく、状況を的確に判断し、臨機応変に対応していくことが必要だからです。
まずは状況や全体像を把握するという事は個人のスキルだけでなく組織としても、マネジメントをする立場であればなおさら重要です。チームや組織・会社レベルでOODAループを実行できるようにフレームワークを活用してみましょう。
VUCAプライム
次に「VUCAプライム」について解説します。VUCAプライムは2007年、ロバート・ヨハンセン氏が提唱したリーダーシップに必要/重要なことを理解するためのものです。
VUCA時代のVUCAではなく
「Vision」「Understanding」「Clarity」「Agility」の頭文字を合わせてVUCAと呼ばれています。少しややこしいですが覚えておきましょう。
Vision:目標目的をブラさない
VUCA時代へ状況変化が早く、激しいからこそリーダーは目標/目的やビジョンをぶらさないことを意味します。
ビジョン企業や組織によって異なります。顧客・取引先・社員など各ステークホルダーに共感を呼ぶものや組織として重要視する価値観などを明確にし、リーダーはそれを発信し続けることが重要です。
Understanding:状況や要因を理解する
「不確実性」があるからこそ、それを低減する必要性があります。リーダーには何が起こっているかを正確に理解していくことが重要です。
不確実性に遭遇した場合、外部の要因(政治的・経済的・社会的・技術的・法的・文化的・環境的)様々な角度から物事をみて、深く理解するために実証や課題の深堀などが必要になります。
Clarity:単純化/シンプルに考える
予測しにくいかつ複雑な問題に直面したときこそ、状況を単純化/シンプルに考えてみることも重要です。基礎に答えがあるように簡素化して捉えることで、より本質に近い判断が出来るようになります。
Agility:機敏に動く
再三解説していますが、VUCA時代だからこそ有効と考えれば、迅速に意思決定し迅速に行動に移すことが求められます。これは、目標目的を達成するの大きな要因でもあります。
VUCA時代を生き抜く【まとめ】
ここまでVUCA時代についての解説と、この時代で生き抜くために【企業・組織(また人材教育について)】【リーダー】【個人】において重要なことを解説してきました。
いかがだったでしょうか!?
ご自身の今の状況で、必要だと思った内容を再度見返しながら、日々の行動を省みて、これからの行動を計画していただければと思います。
解説した最後になんですが、まさしくこれこそ答えがないといっても過言ではありません。本日は2022年の最新情報で書いていきましたが、半年後、一年後には通用しない内容となってしまう可能性もあるのです。
とはいえ、この情報に触れている人は普段から情報収集をされているからこそたどり着いたと思いますので、今後もそのインプットする力と機敏な行動で【先行き不透明なVUCA時代】を共に生き抜きましょう!
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