あなたの座右の銘は何ですか!?
座右の銘はその人の経験や人柄、知数なども図れる重要な質問です。また、答え方に注意しなければ間違いなく悪い評価に繋がるものです。
本日は座右の銘を面接で聞かれた際の考え方から、具体的な答え方(回答)も例文を交えながら解説していきます。
是非、最後までご覧ください。
目次
そもそも「座右の銘」とは!?定義を解説
まず、座右の銘についての面接回答を考える前提に「座右の銘」の定義を明確にしておきましょう。
「座右の銘」は「座右」と「銘」の二語から成り立っています。それぞれの意味をまずは見てみましょう。
- 座右:「自分の座った時のかたわら」「身近な場所」
- 銘 :「しるす」「刻む」「金属や石碑などに名前や功績を刻んだもの」
要は
「座右の銘」とは「いつも自分の身近に刻んでいる重要な言葉」のことで、自分への戒め、迷いが生じたときに自律したり、励ますために日頃から心に留めておく言葉や格言のことを指します。
「座右の銘」は就活を乗り越えるだけでなく、仕事でうまくいかない時、挫折した時にも自分の心の支えとなる言葉と言えるでしょう。
簡単に言うと日々大切にしている言葉の事ですね。
具体的な座右の銘としては「継続は力なり」「有言実行」「失敗は成功のもと」など、四字熟語やことわざ、功績を残した偉人の言葉、格言が多い傾向にあります。リアルの世界だけでなくワンピースなど漫画やアニメのセリフを参考にしている人もいます。
「座右の銘」を聞く面接官の2つの意図目的
次に「座右の銘」を面接で聞く面接官の目的について理解しておきましょう。
ただ答えを考えるだけでなく、面接官の意図目的を考えることで、その他の質問への対応もできるようになります。
意図目的①就活生の個性や人柄を知るため
座右の銘を面接官が聞く意図目的、一つ目は「就活生の個性や人柄を知る」ためです。
「座右の銘」はその人が生きていく上で、苦境を乗り越えるうえで大事にしている言葉ですので、その人の個性や人柄が現れます。
例えば
「七転び八起き」:諦めない粘り強さがある。挑戦の心がある人だと連想される
「一期一会」:人との出会いや人への思いやりがある人だと連想される
など、言葉によって相手に伝わる印象が変わりますので、面接官は就活生の軸を理解したり、個性を引き出す事を意図目的として座右の銘を聞いているのです。
意図目的②就活生の価値観・行動基準を知るため
座右の銘を面接官が聞く意図目的、二つ目は「就活生の価値観、行動基準を知る」ためです。
座右の銘を就活生に聞くと、他の就活生と回答が被る時があります。その際、「この回答だからこの性格」と決めつけ面接官は少ないです。
大事なのはそこで「なぜその座右の銘を選んだのか」この回答によっては就活生ごとの過去のエピソードなどが聞かれます。そうすることでなぜその言葉に感銘を受けたのか。普段大切にしてる行動基準は何なのか。
これを聞くことで、その就活生が「どのように仕事に取り組むのか」が連想されますので、その内容を把握するという意図目的をもって座右の銘を聞いているというわけです。
面接官にウケる「座右の銘」の選び方
座右の銘の定義と、面接官が座右の銘について聞く理由についてここまで解説してきました。
では実際に、座右の銘がない人、まだ決めていない人はどのように選ぶと良いのか。解説していきます。
選び方①自分の経験を振り返ってみて選ぶ
座右の銘の選び方一つ目は、「自分の経験」を振り返ってみましょう。
実際に座右の銘を今は持っていない人はまず自己分析、その中でも過去の苦しい経験(部活動での厳しい練習など)を思い出してみてください。
苦しい状況や逃げ出したくなった状況を乗り越える原動力となった、【監督やチームメンバーからかけられた言葉】【自分を奮い立たせるために思っていた言葉】などを思い返してみると、その言葉に近い言葉が座右の銘として存在していたりします。
自分の経験からくるものは本質的にあなたの人間性を表すものとなりますので、経験と併せて話せるように自己分析を深めると良いでしょう。
選び方②尊敬する偉人や人を参考にして選ぶ
座右の銘の選び方二つ目は、自分の尊敬する偉人や人(先輩や有名人)の言葉を参考にすることです。
好きな人/尊敬する人の言葉は、自分の中に取り込むには最適で、実際にその言葉で苦しい状況を乗り越えられることもあります。
自分の性格に合いそうな言葉を探して選ぶと良いでしょう。
選び方③心から共感できるものを選ぶ
座右の銘の選び方、最後は「探す」そして「心から共感したものを選ぶ」という方法。
実際に本やネットでも多くの人の座右の銘や言葉は調べれば山ほど出てきます。
そのなかで本当に共感できるもの。もしくは自分がこれからの人生で大切にすると決意した言葉を選ぶと良いしょう。
「心から共感できる」これが重要です。 なんとなくで選んでしまっても自分の人柄のPRにはつながりません。自己分析をしたうえで、しっかりと考えましょう。
面接で使えるおすすめの「座右の銘」一覧
座右の銘の選び方について理解が深まったでしょうか?
それでは実際に座右の銘の一覧をご紹介します。()カッコ内は言葉の意味になりますので、自分の経験と照らし合わせながら【心から共感できるか】見ていってください。
また、面接官によっては
「座右の銘は何ですか?」という聞き方をしないケースもあります。
- あなたの好きな「四字熟語」は何ですか?
- 印象的な「ことわざ」はありますか?
など変化球の聞き方をする人もいます。どのパターンでも答えられるように四字熟語、ことわざ、名言に分けてご紹介します。
四字熟語
- 一期一会(人との繋がりを大切にする)
- 粉骨砕身(物事に全力で取り組む)
- 一意専心(ひたすら一つのことに心を集中する)
- 有言実行(行ったことは必ず実行する)
- 不撓不屈(どんな困難に出会ってもけっして心がくじけないこと)
- 七転八倒(失敗しても挽回を目指して挑戦する)
- 初志貫徹(最初に決めた志を最後まで突き通すこと)
- 気宇壮大(心意気や発想が人並み外れて大きいこと)
- 雲外蒼天(努力して克服すれば、快い青空が望める)
- 局面打開(行き詰まった状態や困難な状況を切り開いて、新しい方向を見出すという意味。)
- 融通無碍(行動や考えが障害なく、自由で伸び伸びしていること)
- 克己復礼(私欲に打ち勝ち社会の規範や礼儀にかなった行いをすること)
- 剛毅果断(意志がしっかりとしていて、思い切ってことを行うこと)
ことわざ
- 千里の道も一歩から(何事にも堅実に取り組む)
- 塵も積もれば山となる(毎日の積み重ねが大きな成果となる)
- 情けは人の為ならず(人への親切は返ってくる)
- 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(知らないことは素直に聞くべき)
- 蒔かぬ種は生えぬ(なにかを得ようとするなら、それなりの努力が必要)
- 利は天より来たらず(利益は天から降ってくるものではなく、自らが努力して得るしかない)
- 石の上にも三年(座り続けると冷たい石も温まる/辛抱しているといつかは成し遂げられる)
- 一念天に通ず(信念をもって物事を成し遂げようとすれば、それは天に通じて成し遂げられる)
- 失敗は成功のもと(失敗は成功へつながる通過点)
偉人の名言
- なんでもいいから、まずやってみる。それだけなんだよ(岡本太郎)
- 天才とは努力する凡才のことである(アインシュタイン)
- アイデアの秘訣は執念である(湯川秀樹)
- どんなに勉強し、勤勉であっても、うまくいかないこともある。(孔子)
- あなたが転んでしまったことに関心はない。そこから立ち上がることに関心があるのだ。(エイブラハム・リンカーン)
- 踏まれても叩かれても、努力さえしつづけていれば、必ずいつかは実を結ぶ。(升田幸三)
- もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である。自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、二人でも持ち上がらない(ゲーテ)
- これは機がまだ熟していないからであるから、ますます自らを鼓舞して耐えなければならない。(渋沢栄一)
- 誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある(アインシュタイン)
「座右の銘」を選んだ後の注意点
座右の銘は選べたでしょうか?
選んだ方も、これから選ぶ方も注意点を伝えておきます!せっかく選んだ座右の銘もこの注意点が抑えれていなければ意味がありません!しっかり読み進めていきましょう!
注意点①言葉の意味を理解しておく
座右の銘を選んだ後の注意点一つ目は「言葉の意味を理解しておく」ことです。
「ネットで調べて、その言葉をあてはめるだけ、意味はなんとなく理解している」
このように「座右の銘」の意味が腑に落ちていないケースの人が一定数います。結論これは、あまり意味がありません。自己分析もできていない状態ですし、曖昧な知識で面接官に伝えてしまうと「嘘ついているな」と見抜かれることもあります。
その言葉の意味を理解できるように、ネットなり本なりで、複数の言葉の意味を読んだり自分の経験で語れるように言葉の本質を理解できるようにしておきましょう。
注意点②企業が求める人物像とリンクしているか確認する
座右の銘を選んだ後の注意点二つ目は、「求める人物像との関連性」です。
どんなに良い座右の銘でも、企業が求める人物像とはかけ離れた座右の銘となってしまうこともあります。
「人とのつながりを大切にする社風」の企業であれば個人主義の意味合いの座右の銘ではなく、人を大切にする「一期一会」や人とのつながりを大切にする「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(わからないことは、積極的に人に聞く)」などが良いでしょう。
自己分析だけではなく、企業分析が重要な理由はここにあります。
注意点③嘘をついても後々後悔する
座右の銘を選んだ後の注意点最後は嘘をつかないということ。
「座右の銘で良い評価をもらうため思ってない事でも言うぞ」
これは本質がずれています。
思ってもいない事を伝えすぎると結論、企業とのミスマッチとなる可能性があります。企業側からすると「あの子は~~の座右の銘を言っていたから■■のような活躍ができるだろうな」そう期待されたとしても嘘をついた当の本人はその期待に応えることができなくなってしまいます。
嘘をついて内定を取る事を目的にするのではなく、入社後活躍できることを目的に「心から共感できる」ものを選んで後悔のない就活にしていきましょう!
「座右の銘」の面接での答え方
あなたの座右の銘は決まりましたか?
決まって終わりではありません。決まった座右の銘を「面接官に伝える」これが最も重要なポイントになります。
まずはこの画像をご覧ください。
座右の銘を面接で答えるポイントは三つ
- 結論:自分の座右の銘は何か答える(私の座右の銘は■■です!)
- 理由:その座右の銘を選んだ理由/エピソードを伝える(私は■■を座右の銘としている理由は~~などの経験があり、その際●●のように感じたからです。)
- 入社後:その座右の銘を企業に入ってからどのように活かすのか(この経験から御社で~~のように活躍できるよう、▲▲の場面などでこの座右の銘を大切にして御社に貢献していきます。)
面接では結論ファースト
これまでの記事でもお伝えしている通り、面接では「結論から述べる」これは非常に重要です。
いきなりエピソードから話し出して「結局何が言いたいんだろう」と思わせてしまう学生さんは少なくありません。上記例のように【結論⇒理由⇒今後の展望】これは座右の銘だけでなく面接の中で多用できるやり方です。
必ず覚えておきましょう。
ここまで座右の銘の定義から、面接官が問う意図目的、どのように座右の銘を選んだら良いのかといった解説をしてきました。
最後に座右の銘の良い回答例と悪い回答例をご紹介します。
ここまでの内容と照らし合わせながら良い部分を盗み、悪い部分は自分はやっていないか。確認しながら「自分の座右の銘」を固められるように仕上げていきましょう!
「座右の銘」の面接での良い回答
最後に座右の銘を面接で聞かれた際の良い回答例をご紹介します。
文章が思いつかないなどお困りの方は参考にしてみてください。
「一期一会」
私の座右の銘は、「一期一会」です。大学時代のアルバイト活動で、理由としてはこの言葉の重要性を実感したからです。
私は高校時代、部活動の仲間と放課後の時間を過ごすことが多く、人間関係が狭い人間でした。多くの人と話す必要もないとすら考えていました。
しかし、大学に入り、様々なアルバイトをすることでこれまで出会ったことのない年代、経験がある人にお会いできました。それによる自分の視野の広がりや、様々な事を教えていただけました。この経験から人との出会いを大切にするようになり、多様な価値観に触れることで成長するのだと実感しました。人との出会いを通して成長することの大切さを忘れないために、いつも意識している言葉です。
御社に入社後も多種多様な方がいらっしゃると思います。そして人それぞれ長所短所はあるかと思いますが、良い部分を吸収しながら良好な人間関係を構築できる人財として貢献していきます。
「塵も積もれば山となる」
私の座右の銘は「塵も積もれば山となる」です。大学時代英語が苦手てTOEIC受験に向けて勉強した経験があります。
最初はなかなかコツを掴めなかった状態から継続的に勉強する、1年ほどの積み重ねでだんだんコツをつかむことができ、800点を獲得することができました。
仕事をしていくことで苦しい場面や成果にすぐ繋がらない場面はあるかと思いますが、御社に入社後も日々の努力を積み重ねて大きく貢献できるよう努めてまいります。
「誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある」
私の座右の銘はアインシュタインの「誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある」という言葉です。
この言葉を知ったのは中学生の時で、人の為に行動している自分がとてもイキイキしていて大変ではあったものの充実感あったことを鮮明に覚えています。
大学時代、自分の為だけにアルバイトをした経験などもありましたが、充実感が全く異なりました。
この経験から、アルバイトと並行して老人ホームでのボランティア活動にも注力しました。利用者の方から感謝され、役に立っているのだと実感することはやはり充実感が非常にありました。
御社に入社後も、自分のための仕事ではなく、お客様・社会・会社第一の考えで、多くの人に価値を提供できる人財になります。
「虹を見たければ、ちょっとやそっとの雨は我慢しなくちゃ。」
私の座右の銘は「虹を見たければ、ちょっとやそっとの雨は我慢しなくちゃ。」という、アメリカの歌手ドリー・パートンの言葉です。
大学2年生の頃、私は将来に対する両親との意見の相違、恋人との別れ、アルバイト先の閉店、自身の交通事故など不幸が度重なりました。
全てを投げ出したいと思い退学なども考えていました、しかしその際にお世話になっていた先生からこの言葉を教えていただきました。
辛い日々があるからこそ、その先に必ず虹の見える日が来る。この希望を胸に少しづつ歩き出し、今こうして第一志望の御社にて面接を受けさせて頂けています。
この言葉は私を窮地から救い出してくれた大切な言葉であり、今後もこの言葉を胸に、御社でたとえ困難な課題に直面しようとも努力を重ね乗り越えていきます。
「座右の銘」の面接での悪い回答例
「自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、二人でも持ち上がらない」
私の座右の銘は「自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、二人でも持ち上がらない」です。
これはゲーテの言葉で、私は彼の作品のファンです。ゲーテで特に好きなのは、「若きウェルテルの悩み」で、若者特有の葛藤や恋愛のもやもやが特徴の作品です。
この作品からゲーテのファンになり、他の作品もどんどん読破していきました。作品を知るにつれて、作者自身のことも気になり、ネットで検索してこの言葉にたどり着きました。
この言葉から何事もまずは自分でやることが大切であると学び、これを自分の哲学として、今後の人生でも大切にしたいと考えています。
結論ファーストである「座右の銘は提示」はできているものの、その後の理由が自分のエピソードではなく、ただの作品紹介になっているため、イマイチ響きません。
また、ゲーテの紹介が多く面接官の意図である「就活生の人柄を知りたい」をくみ取れていない解答です。
最後に仕事にどのように活かすかの入社後の展望についても触れられていない為、修正が必要です。
「座右の銘」は就活のためだけに考えるものではない。
座右の銘について、言葉の定義から就活の面接でどのように活用したら良いか。
隅々まで解説してきました!
座右の銘は
「就活で聞かれるから」という理由だけではなく、「入社後のあなたの苦境を支えてくれる」ものにもなりえます。
社会人は大変のな事も多いため
今回紹介したような座右の銘をしっかり理解しておくことは、社会に出てから課題・問題を解決する糸口にもなります。そしてそれが自分のキャリアを良くしてくれて、役職や年収などにも繋がってきます。
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