就活の基本は「他己分析」にあり!具体的なやり方と質問例を紹介します

就活で絶対に避けては通れない「自己分析」ですが、自分のことを客観的に分析するのは案外難しいもの。

就活生
「自己分析を始めたけど、上手くいかなくてモヤモヤする・・・」

と悩んでいるあなたにぜひおススメしたいのが、「他己分析」です。

 

家族や友達、恋人など、身近な人に「私ってどんな人?」と質問してみることで、自分では気づけない新たな一面を発見することがあります。

自分では「向いていないな」と諦めていた仕事が、他己分析をしてみると意外と向いていた・・・なんて可能性もあるかも?

この記事では、就活で行うべき他己分析のやり方と質問例を、具体的にご紹介します。

 

就活の基本「他己分析」とは

 

「他己分析」とは、自分に関する質問を他人に依頼して答えてもらうことにより、自分をより客観的に把握・分析することです。

就活をするうえで最重要と言われるのは「自己分析」です。

 

「自分はどんな性格だろう?」

「どんな強み・弱みがあるだろう?」

あれこれ自問自答しているうちに、迷宮に迷い込んで、立ち止まってしまう人も少なくないはず。

 

自分のことは自分が一番よく知っているとはいえ、自分のことだからこそ意外と気づけない部分も多いものです。足りない部分は、自分ではない誰かに補ってもらいましょう。

 

他己分析は、狭くなってしまった視野を広げられるだけでなく、ちょっとした気分転換にもなります。

 

自己分析がうまくいかなくて疲れてしまったときは、一度立ち止まって、誰かに他己分析をお願いしてみるといいですよ。

 

他己分析を行う目的|自分を客観視する

 

他己分析を行う最大の目的、それは自分を客観視することにあります。

「自己分析をしっかりしているんだから、他己分析なんて必要ないでしょ」

と思う人もいるかもしれませんが、それは大きな間違い。

 

自己分析はどうしても主観が入ってしまい、正確な分析ができないことがあります。

そこで、あえて「他人から見た自分」という客観的な視点が必要になるのです。

 

あなたが仲のいい友達と話しているときに、ふと「あれ?この子、こんな性格だったんだ・・・」と感じた経験はありませんか?

同じ経験が、あなたの友達にもあるかもしれません。

そういう小さな「気づき」を、1つずつフィードバックしてもらうのです。

他己分析によって自分でも知らなかった新たな一面を発見できれば、それまでとは一味違った自己PRができるようになるかもしれません。

 

他己分析を行うメリット|4つの「気づき」がある

 

他己分析を行うことで得られるメリットは、4つの「気づき」を得られることにあります。1つずつ見ていきましょう。

 

気づき①:他人から見た自分の強みや弱み、長所や短所

 

他己分析を行うメリットの1つめは、他人から見た自分の強みや弱み、長所や短所を知ることができます。

物事には必ず表と裏の側面があります。人の性格や特性も同じ。

「なんでもハッキリ言える」という性格は、裏を返せば「言い方がちょっとキツイ」と思われているかもしれません。

「本ばかり読んでいて暗い」と思っていたけれど実は「本をたくさん読んで勉強していてエラい!」と思われているかも。

 

自分で認識している自分の性格が、外からの評価と必ずしも同じとは限りません。

自分では気づけない新しい自分の性格や特性を発見できるのが、他己分析なのです。

 

気づき②|他人から「頑張っている」と評価される行動

 

他己分析を行うメリット2つめは、他人から「頑張っている」と評価される行動を知ることができます。

いわゆる「ガクチカ」(=学生のとき力を入れていたこと)を一生懸命考えがちですが、他己分析をしてみると、思いがけないことで「頑張っている」と評価されていたりします。

 

「困っている人を助けていた」

「家族の手伝いをよくしていた」

「生き物のお世話を一生懸命していた」

 

あなたにとっては当たり前の行動が、第三者から見れば意外にも評価されていることもあるのです。

 

気づき③|他人から自分がどう見られているか

 

他人から自分を「よく見られたい!」とは誰しも思うところですが、実際にはそうもいきませんよね。

他己分析を行うと、他人から自分がどう見られているのかを知ることができます。

 

「意外と優しい」

「気が短い」

「やることが雑」

「気がきく」

近い距離の相手ほど、実はシビアに自分のことを見ているものです。

 

答えによっては傷つくこともあるかもしれませんが、そこは甘んじて受け入れましょう。改善点を見出すことで、正しい自己評価につながります。

 

気づき④|自分の第一印象

 

就活で出会う担当者や面接官は、基本的にみんな初対面です。

初対面の相手には、なにより第一印象が大切!

したがって、自分が初対面の相手に与える第一印象を性格に把握しておく必要があります。

 

昔から仲の良い友人や恋人に、自分の第一印象がどうだったかを尋ねてみましょう。

「実は、初めはちょっと苦手だったんだよね・・・」

など、今だから言える発言が飛び出してくるかもしれません。

 

もしネガティブな意見があれば、「どうしてそう思ったの?」とさらに深掘りして質問を継続します。

質問に対する答えを掘り下げていくことで、自分に足らない部分や改善点が明確化するのです。

 

に依頼する?他己分析の依頼先

 

いざ他己分析を始めようとしたとき、問題なのは「誰に聞くか?」ですよね。

せっかく質問を考えて投げかけても、

 

「恥ずかしい・・・」

「ちょっと答えにくいな・・・」

 

と遠慮されてしまっては、正しい答えが得られず、他己分析を行う意味がありません。

不必要な気は遣わず、こちらの質問に対して真摯に答えてくれる人に依頼することが大切です。

 

最初は身近な人に依頼してみよう

 

他己分析の質問を依頼する最初の相手は、あなたが一番気軽に話せる人が望ましいでしょう。具体的には、

 

・家族

・昔からの友達、親友

・恋人

 

のような人です。

 

まだ他己分析を始めたばかりの不慣れな状態では、うまく質問内容を伝えられないかもしれません。

そんな場合でも、気兼ねなく話せる相手であれば、

「どういう意味?」

「何を聞きたいのかよくわからない」

など、質問に対してはっきり反応を返してくれるはずです。

 

慣れてきたら少しずつ対象を広げていこう

 

他己分析で質問することに慣れてきたら、今度は対象を少しずつ広げていきましょう。

あなたが日常的に接する機会がある人を思い浮かべてみてください。たとえば

 

・ゼミが同じの同級生

・バイト先の友達

・サークルの先輩や後輩

・SNSなどで知り合った友人

などです。

 

そこまで身近な存在ではないぶん、思いがけない意見や視点を返してくれる可能性があります。

同じ質問でも、同性と異性では考え方や捉え方が異なる場合があります。どちらかに偏らないように、まんべんなく依頼するのが望ましいですね。

 

最終的には面識の浅い人に依頼してみる

 

就活の面接官は、基本的に初対面です。

しかも、学生とはちょっと違う世界に生きている「社会人」―あなたの人生の先輩でもあります。

 

社会人が気になるポイントと、学生が気になるポイントは異なります。あなたが気にしているポイントが、面接官にとっては全然気にならないこともありうるのです。

 

このような認識のズレをなくす対策として、面識の浅い人、特に社会人に質問して他己分析を行ってみることが大切です。

たとえば

 

・大学の教授

・大学のキャリアセンターの担当者

・バイト先の社員さん

・卒業して働いている社会人の先輩やその友人

・OB訪問で紹介された先輩

のような人なら質問しやすいでしょう。

 

なお、他己分析のような重いテーマの質問に真摯に答えると、かなりの労力を使います。

 

質問に答えてくれた人には、距離が近い人・遠い人にかかわらず、こちらも真摯にお礼を言うことを忘れないようにしましょう。

 

何を質問する?他己分析の質問例

 

ここでは実際に、他己分析でどのような質問をすればいいかを見ていきましょう。

質問の具体例と、さらに深掘りすると良いポイント(「深掘りポイント」)をご紹介しますので、参考にしてみてください。

対象者に質問をして答えが返ってきたら、さらに深掘りして質問をすることが肝心です。

 

性格に関する質問

 

質問例:「長所/短所だと思うところはどこですか?」

→(深掘りポイント)

「どういうところを見てそう感じましたか?」

(短所の場合)「どのようなところを改善すればいいと思いますか?」

 

質問例:「尊敬できると感じるところはどこですか?」

→(深掘りポイント)

「そのように感じたエピソードがあれば教えてください」

 

質問例:「なぜわたしと友達になってくれたのですか?」

→(深掘りポイント)

「わたしと友達になりたい・なってもいいと感じたエピソードがあれば教えてください」

 

特性に関する質問

 

質問例:「改善したほうがいいと感じるところはありますか?」

→(深掘りポイント)

「そのように感じた具体的なエピソードがあれば教えてください」

 

質問例:「今のわたしに足りないと感じるところはどこですか?」

→(深掘りポイント)

「どういうことをすれば、これから成長できると思いますか?」

 

質問例:「わたしを一言で表現するとしたら、どのような人間ですか?」

→(深掘りポイント)

「他者にわたしを紹介するときには、どのように紹介しますか?」

 

行動に関する質問

 

質問例:「わたしとの思い出で、記憶に残っているエピソードはありますか?」

→(深掘りポイント)

「そのとき、どのように感じましたか?」

 

質問例:「わたしが楽しそうにしているのは、どのようなときですか?」

→(深掘りポイント)

「逆に、楽しくなさそうなのはどのようなときですか?」

 

役割に関する質問

 

質問例:「わたしは集団のなかでどのような役割を果たしていると思いますか?」

→(深掘りポイント)

「わたしはリーダーになれると思いますか?」

「どのようにすればリーダーを目指せると思いますか?」

 

質問例:「わたしにはどのような仕事が向いていると思いますか?」

→(深掘りポイント)

「逆に、向いていないと思う仕事は何だと思いますか?」

 

第一印象に関する質問

 

質問例:「わたしの第一印象はどうでしたか?」

→(深掘りポイント)

「具体的にどのようなところを見てそう感じましたか?」

 

質問例:「第一印象と今とで、わたしの印象は変わりましたか?」

→(深掘りポイント)

「わたしの印象が変わったエピソードがあれば教えてください」

 

他己分析の具体的なやり方|5ステップでOK

 

ここでは、他己分析を実際にどのように進めればいいか、具体的なやり方についてご紹介します。

 

手順としては、5ステップを順番に踏んでいけば大丈夫です。

 

STEP1:他己分析の目的を決める

 

社会人になって仕事を始めると、重要とされる指標が2つあります。それが「KPI」と「KGI」です。

 

KPI:Key Performance Indicators「重要業績評価指標」

KGI:Key Goal Indicator「重要目標達成指標」

 

ちょっと難しい言葉ですが、事業を進めるうえで重視する中間目標を「KPI」、最終目標を「KGI」と理解しておけば問題ありません。

 

事業に限らずなにごとも、作業を進めるうえで「目標」あるいは「目的」を定めることは非常に大切なことです。そしてそれは、就活にも当然ながら当てはまります。

 

他己分析を一体なんの目的で行うのか、最初に明確化しましょう。

 

たとえば「自分の性格を知る」「エピソードを集める」「第一印象を知る」などです。

あれもこれも聞きたくなってしまいがちですが、情報が多すぎると分析するときに整理が難しくなってしまいます。

できれば目的ごとに分けて質問するのが望ましいでしょう。

 

STEP2:質問を考える

 

すでにご紹介した質問例をもとに、目的に応じた質問内容をまとめます。

他己分析の目的が「自分の性格を知る」ことであれば、性格についての質問を。目的が「具体的なエピソードを集めたい」なら、それに沿った質問を考えましょう。

 

質問は、できれば10個程度は用意しておくといいですね。

 

「答えがこうなら、さらにこの質問を」というように、深掘り用にパターン分けしておくと質問しやすくなります。

 

STEP3:依頼する相手を決める

 

質問内容を組み立てたら、今度は「誰に聞くか?」を具体的に検討します。

「身近な人」「ほどほどに距離感がある人」「かなり距離感がある人」の3パターンに分類し、それぞれで2~3人ずつ絞り込みましょう。

同性のみ、異性のみではなく、なるべく男女まんべんなく聞けると、より客観的な意見をまとめやすくなります。

 

STEP4:依頼する手段を考える

 

質問する目的、内容と相手を決めたら、実際に他己分析を行う手段について検討します。

具体的には、

 

①直接会って聞く

②メールやLINEで聞く

③Googleフォームを活用する

④SNSを活用する

のような手段が考えられます。

 

①の直接会って質問するのが一番手っ取り早い手段ですが、忙しくてなかなか会えない場合も多いですよね。

他己分析は日常会話のように気軽にできるものでもないので、相手の都合をしっかり確認してから行うようにしましょう。

直接会わなくても質問できるような体制を整えておくと、答えを集めやすくなります。

そこで最も手軽なのは②のメールやLINEで聞く方法ですが、おススメは③Googleフォームの活用です。

 

「Googleフォーム」とは、Googleが提供しているフォーム作成ツール。

 

Googleアカウントさえあれば簡単にフォームを作成できるうえ集計も簡単に行えるため、アンケートなどの回答を得たいときにとても便利です。

 

④のSNS活用例としては、Instagramの「ストーリーズ」にGoogleフォームのリンクを貼る方法などがあります。

 

ストーリーズは、自分のフォロワー(=親しい人)限定で情報発信できる機能なので、手軽に広い範囲に質問を投げかけることができます。

他己分析のためにわざわざ時間を割いてもらうのは申し訳ない気がしますが、SNSであれば聞きやすいというのもありますね。

 

STEP5:収集した情報を整理する

 

他己分析は、情報を収集しただけでは意味がありません。

質問の答えを集めたら、しっかりと分析を行って情報を整理しましょう。整理することで初めて、他己分析を就活に活かせるようになります。

他己分析で答えてもらった内容は、驚きや発見、楽しいものばかりとは限りません。

「そんなふうに見られていたんだ・・・」と落ち込む場合も多くあります。

 

でも、相手はおそらく真剣にあなたのことを考えて答えてくれたはず。

 

自分への評価を真摯に受け止め、答えてくれた人に悪意や疑念を持たないようにしましょう。

自己分析とのギャップを埋めたり、改善ポイントを探ることで、自己分析や自己PRの内容はさらに充実していくのです。

 

まとめ|他己分析で自己分析を見直そう

 

他己分析の具体的なやり方や質問についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

他己分析は、自分をより客観的に理解するために非常に有益な手段です。自己分析が一段落したら、ぜひ取り組んでみてください。

 

自己分析に加えて他己分析を行うことで、「自分」と「他人から見た自分」のギャップを正確に理解し、ギャップの原因を探ることで自らの理解がさらに深まるのです。

他己分析を通じて、あなたが持っている強みや新たな一面を明確化し、就活を成功に導いていきましょう。

 

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