理系の就活はどう進めば良いかについて把握して、自分が希望している会社に入るにはどうすれば良いかについて把握することが大切です。
理解と文系では就活方法が違うことや、理系が持っている強みなどを自分で理解できればスムーズな就活にもつながります。
今回は理系の就活はどう進めれば良いかですが、具体的な方法について解説するので参考にしてみてください。
理系と文系の就活の違い
最初に理解しておかなければいけないことが、理系と文系の就活の違いについてです。
大まかな流れなどは根本的には似ている一方で、理系と文系の就活には明確な違いもいくつかあります。
理系で就活をするには文系と同じような内容でするのではなく、どこが違うかについて考えて行動しなければいけません。
理系と文系の就活の違いについても解説していきます。
理系の方が内定率が高い
理系の方が全体的に内定率が高い傾向にあり、最終的に内定をもらって大学卒業後には働きやすいといえるでしょう。
厚生労働省が発表している就職内定状況調査でも理系の方が内定率が高い結果が出ていますが、中には内定をもらえていないケースもあるので就活自体はしっかりとおこなうことが必要です。
令和3年度の大学等卒業予定者就職内定状況を時期ごとにまとめると以下になります。
令和3年10月1日現在 | 理系就職内定率 76.6%
文系就職内定率 73.5% |
令和3年12月1日現在 | 理系就職内定率 87.3%
文系就職内定率 82.1% |
令和4年2月1日現在 | 理系就職内定率 92.3%
文系就職内定率 89.1% |
求人需要が多い
理系は就活生の全体数から考えると数が少ないことから、専門性の高い人材を探している企業などでは積極的に採用されています。
実際に企業によっては理系限定の求人を出しているなど、社会全体で理系の需要が高まっているといえるでしょう。
特に企業側が希望している専門性の高い学部に在籍していれば、文系などと比較しても企業の目に留まる可能性が高いです。
企業によっては理系採用枠がある
企業によっては理系採用枠を確保しているケースもあり、企業で取り組んでいる事業内容が理系分野に特化している場合は理系の人材を求めています。
理系分野に特化している企業の傾向としては工業系やIT系などが挙げられ、実際に理系採用枠を多く確保しているケースが多いです。
他にも大学などに企業が推薦枠を持っていることもあり、企業側からすると優秀な人材を確実に確保したいと考えています。
そのため、推薦枠での選考は一般選考と比較して簡単ですが、推薦枠を受けるためには大学側から推薦してもらわなければいけません。
理系が持っている強み4選
理系として就活を効率的に進めていきたいなら、理系が持っている強みについて把握することが重要です。
理系が持っている強みとしては以下が挙げられます。
- 数字に強く事務作業などと相性が良い
- 研究で培ってきた好奇心の強さ
- データを参考にして論理的に考える能力が高い
- 専門分野への就職が有利
理系が持っている強みについて把握すると同時に、自分自身が特にどの強みに自信を持っているかについても考えなければなりません。
数字に強く事務作業などと相性が良い
理系はそもそも受験科目に数学や理科が含まれているため、学生時代から数字に強い人材が進学しています。
また、進学した後にも理系学部では数字を使用して勉強することが多く、会社では数字を中心として考える場面も必要です。
数字に強い部分を活かしてさまざまな職種に就けますが、理系分野だけでなく財務や経営企画などでも能力を発揮できます。
研究で培ってきた好奇心の強さ
理系では大学時代に単位取得するために研究をおこなう学部が多く、自分自身でいろいろな実験をしてデータを集めなければいけません。
研究ではさまざまな条件を設定して繰り返しての実験が必要であり、好奇心を持ちながら取り組むことが重要です。
学生時代から研究で繰り返し考えて実験する力が身に付いていれば、会社に入ってからも柔軟な対応ができます。
データを参考にして論理的に考える能力が高い
データを参考にして論理的に考える能力が高く、問題が発生してから解決までの道筋を考える能力にも長けています。
研究や実験では問題が起こることは避けられませんが、獲得したデータを参考にして問題解決の方法を考えるのに慣れているでしょう。
論理的に考える能力は問題発生時だけでなく、新しく企画を立ち上げる際にも役に立ちます。
専門分野への就職が有利
専門分野への就職が有利になるケースも多く、企業では理系採用枠を準備するほど理系学生の確保が重要です。
特に専門分野では一から基礎を学ぶためには時間がかかるため、学生時代に専門的な知識を身に付けている学生が優先的に採用されます。
自分自身が学生時代に学んだ専門分野と、企業が求めている専門性のジャンルが合えば就職が有利に進むでしょう。
理系が就活する場合の注意点
理系が就活する場合の注意点はいくつかありますが、人によって抱えている注意点は異なります。
その中でも共通している注意点としては以下の3つが代表的です。
- 研究や論文の関係で充てられる時間が少ない
- 理系職種だけに視野を狭めない
- 希望条件を高く持ちすぎず積極的にエントリーする
自分なりに就活に対しての理想を持って取り組むのは大事ですが、注意点については意識して取り組みましょう。
研究や論文の関係で充てられる時間が少ない
理系では就活と並行して研究や論文をおこなっているケースも多く、就活に充てられる時間が文系と比べて短い傾向にあります。
そのため、効率的にスケジュール管理をして、無駄な時間を少なくして行動しなければいけません。
時間の使い方は人それぞれですが、自分の研究や論文・就活のバランスを考えながらスケジュールを決めることが大切です。
理系職種だけに視野を狭めない
理系職種だけに視野を狭めて考えるのではなく、広い視野を持ってエントリーする企業を選びましょう。
どうしても自分が専門的に学んできた分野で就活をしたくなりますが、実際には他の分野に自分の興味や適性があるケースは珍しくありません。
また、視野が狭い状態で希望している企業に落ちてしまうと、落ちた後の行動力が鈍ってしまう原因です。
他にも必ず理系職種に就職しなければならないわけではなく、文系職種も選択肢には含めておきます。
就活時にはできるだけ広い視野を持って、選択肢を多くしておきましょう。
希望条件を高く持ちすぎず積極的にエントリーする
希望条件を高く持ちすぎず積極的にエントリーして、さまざまな企業の働き方などに触れることが大切です。
エントリー数が多すぎても時間が圧迫されてしまいますが、少なすぎると内定までたどりつけない可能性も高くなります。
もしも、希望している企業の選考に落ちてしまったケースも考えて、積極的に複数企業へのエントリーがおすすめです。
理系で就活を有利に進めるコツ
理系は文系と比較して就活が有利といえますが、さらに就活を有利に進めるためにコツについても把握しておきましょう。
また、希望している企業が有名企業であれば、それだけ他の理系もエントリーしていて倍率も高くなります。
他の理系との競争を勝ち抜くためにも、就活を有利に進めるために準備をできるだけ早い段階から進めることが大切です。
理系で就活を有利に進めるコツについてもいくつか解説していきます。
自分の専門分野を積極的に受ける
自分の専門分野を積極的に受ける方法も非常に有効であり、学生時代に優秀な成績を残せていれば更に有利に進めることが可能です。
専門分野では企業側もある程度は即戦力を期待しているため、自分がどのような専門的な知識や技術を持っているか客観的にわかるようにしておきましょう。
注意点としては自分の専門分野を受ける場合は、企業側も選考段階で専門的な質問をしてくる可能性がある点です。
理系専門の就活サイトを活用する
理系専門の就活サイトがいくつもあるため、理系が求められている企業について知りたい場合は積極的に活用してみましょう。
自分で希望している企業が具体的に決まっていない場合は、理系専門の就活サイトで具体的な条件などについて先に見ることがおすすめです。
多くの企業で提示されている雇用条件を見てみたり、採用するための基準について確認したみたりするのが必要といえます。
注意点としては理系就活サイトを1つだけ確認するのではなく、複数のサイトを見て比較しておきましょう。
希望している業種に関係する資格取得する
希望している業種に関係する資格取得する方法も挙げられ、業種によっては入社後に必ず取得しなければならない資格も多いです。
学生時代に関係する資格取得ができていれば、自分自身がしっかりと就職準備してきたアピールにもなります。
企業では取得している資格を重視する傾向にあるため、専門的な資格やどの業種でも活用できる資格を中心に資格取得しておきましょう。
また、専門的な資格取得ができていれば自分自身の能力の証明にもなり、面接時に話せる内容を増やすことが可能です。
理系が多く就職する業種
理系が多く就職する職種は専門的な分野のものが多く、自分自身がやってみたい内容と業務内容が合っているものが選択されます。
また、他の理系が多く就職しているからといっても、理系職業以外を中心に就活しても問題ありません。
理系が就職している業種自体は人によってさまざまですが、特に理系が多く就職する業種についても解説するので参考にしてみてください。
システムエンジニア(SE)・ITエンジニア
システムエンジニア(SE)・ITエンジニアはプログラミングなどを主な業務としており、システムの開発・運用・保守をおこなっています。
質の高いプログラミングにはプログラミング言語の理解に加えて、データ分析能力や論理的思考も必要です。
自宅や好きな場所でリモートワークができるケースが多いため、新しい柔軟な働き方にも対応しているので就活生から高い人気があります。
理系が持っている強みはシステムエンジニア・ITエンジニアに向いています。
研究職・開発職
研究職・開発職ではさまざまな実験などをおこなって、導き出されたデータを参考にしながら新しい商品や技術開発が目的です。
学生時代に研究や実験を熱心におこなっていた人が希望する傾向にあり、社会人になってからも研究や実験を続けたいと考えている人が多くなります。
また、企業に就職し続ける人もいれば、大学の研究室に残り続ける人もいるなど、研究・開発したい内容によって就職先が変わります。
技術職
技術職は専門的な知識や技術が高いレベルで求められ、さまざまな製品の設計などに携わるケースが多いです。
自分自身で企画・設計したものが世の中で使用されるようになるため、直接的な社会貢献をしたいと考えているなら適しています。
技術職は常に新しい技術が生まれてくることから、積極的に新しい知識も勉強して理解する柔軟性も大切です。
自分の強みを理解して就活に取り組むことが大切
自分の強みを理解して就活に取り組むことが大切ですが、理系としての強み以外にも自分が独自で持っている強みについても分析しておきましょう。
これまでの経験の中から自分がどのような部分に強みがあって、どのような部分に弱みがあるかは就活を始める前には自己分析をしなければいけません。
また、どのような業種や企業に就職したいかの業界研究や、面接対策などの就活生に必要なマナーや知識はしっかりと身に付けることが大切です。
自分だけでは十分な対策ができないと考えているなら、大学などの就職支援課を頼る方法も挙げられます。
自分の強みを理解して就活をするだけでなく、基本的に求められているマナーや知識は理解しておきましょう。
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